塩澤 一洋
成蹊大学 法学部 教授
サイボウズLiveのユーザとして2012年にインタビュー記事があった
「あれはできません」「これはできません」というアドバイスはありがたいけれども価値は高くない。「やはりできないのか」と落胆を招くだけだ。
「いい法律家」なら、「できないこと」ではなく「できること」を具体的に明らかにすべきだ。そして、「できない」「むずかしい」と考えがちなことでも「こうすればできる」というアイデアを示せれば、クリエイティブな法律家になる。相手の質問の真意を理解し、その要望を実現する方策を提示するのだ。
そのタイミングが絶妙であれば、そのアドバイスは絶大な価値を持つことになる。いい法律家は、その場で適用されるルール全体を勘案し、前進可能な方向を明らかにするナビゲーターなのである。